犬のお産について
近年は時代の変化もあって一般の方が自宅で犬を繁殖させるケースは減少しています。そのためか、動物病院でも一昔前より助産の機会は減っており、私も産科には不慣れな獣医師の一人です。動物の産科領域は臨床的な情報が限られることもあり、経験に頼る部分が比較的多い分野だと感じています。そんな折先日、当院で初めて犬の帝王切開が実施されました。私は帝王切開術を過去に助手として経験した記憶しかなく、知識としては机上で得ていても実際に施術を行うのは初めてでした。飼い主様は私の未熟さを知った上で大切な愛犬のお産を当院に任せていただき、無事に元気な4頭のトイプードルの新生子を取り上げることができました。

私共に貴重な経験をくださった飼い主様には感謝の気持ちで一杯です。同時に、産科はスタッフ含め飼い主様との密な連携がとても重要であることを改めて認識できましたので、今後の診療に活かしていきたいと思います。
私共に貴重な経験をくださった飼い主様には感謝の気持ちで一杯です。同時に、産科はスタッフ含め飼い主様との密な連携がとても重要であることを改めて認識できましたので、今後の診療に活かしていきたいと思います。
動物の出産は時間を選びません。分娩中に自力で娩出ができない状態に陥った場合(難産)は帝王切開が選択されるケースが多いため、お産は交配前にホームドクターとよく相談して決定してください。高知県では特に夜間に難産の緊急対応が安定的に行える動物病院はなく、妊娠経過が不明確なケース(病院未受診例など)は、よほど産科に慣れた先生でも扱いにくい案件と言えます。動物は安産というイメージがあるかもしれませんが、いざという時に身動きが取れなくなってしまわないための事前準備は飼い主の責任でもあると思います(安易な繁殖は動物愛護法に抵触する可能性もありますのでご注意ください)。無論、帝王切開は母子ともに命の危険が伴い、高額な手術費用がかかり、さらに動物保険適応外です。
以上のことから、お産は事前によく考え、状況に応じた適切な「お産計画」を立ててあげてください。