院長の独り言
設備投資の春
動物病院の運営において院内設備への投資は毎年頭を悩ませる難題の一つです。動物医療機器の性能は日進月歩、時代と現況に合った設備拡充は現代の動物医療の質の一端を担う重要な要素であるわけですが、やはりどんな優れた機器であってもそれを扱うのが人間である以上、分相応の設備投資を行うことが望ましいと思ったりもするのです。いつの時代も凡人をいきなりスーパーマンにしてくれる機械は存在せず、人の洗練された技量が機械の性能を青天井に引き上げるのだと思います。
「とりあえず」の検査はしない、これは私が若い頃から意識してきた診療における信条です。理屈に合わない検査が逆に診療を混乱させ、不必要な疑診を招くことは枚挙にいとまがありません。そう考えるためか、当院では検査機器の稼働率はあまり高いとは言えず、そのことが積極的な設備投資を阻む主要因になっています。運営において設備の充実と診療費の高騰は切り離せない切実な問題ですので、この地域で求められる動物医療を見定めながら慎重に検討を重ねたいと思います。
ちなみに、今期の設備投資として動物用ICUシステムと眼科検査用の手持ち式スリットランプの新調、さらに災害備蓄倉庫を第2駐車場に新設することになりました。新車が買えるほどの出費になりますが、投資に見合う技量を高めて地域へ還元していきたいと思います。

ある飼い主様にハンドメイドで作製していただいた猫用ソフトカラーの試作品を病院猫のキズ君へ試着です。長期にエリザベスカラーを装着する場合、より自由度の高いソフトカラーが猫さんの生活の質を高めることがあります。病変部に合わせた微調整を行いつつ、このような試みも大切な設備投資の一環なのです。