院長ブログ blog

重要なトピック

夜間診療の現状

 ※ 高知県内の夜間診療については高知県獣医師会(088-885-7002)にご連絡ください。
 詳細情報は同HPをご覧ください。

 高知県獣医師会員の有志で細々と運営されている夜間診療についての話題です。当院も参加している夜間診療は、ここ1年で参加メンバーがどっと減少し、現在では月6日ほど担当病院が確保できない日が発生しています。日曜祝日の夜間診療は元々休診ですので、実際は月の半分弱が休診という状態にあります。夜間に診察が受けられないのは緊急の場合に困る、という飼い主様からの要望については我々も重々承知しておりますが、夜間診療は深刻な人手不足に陥っています。

 夜間診療では一般診療よりも高額の診療費が設定されていますが、受診の絶対数が少ないため経営的に利益はほとんどありません。さらに実質的な運営は各当番病院に一任されており、外部からの資金・物資・人員の援助も全くありません。売上が立たない以上はスタッフを満足に配置することもできず、多くの病院は赤字覚悟で複数人の診療体制を整えるか、経営者がワンマンで受けるかのどちらかになります。このような状況から夜間診療は、経営的なメリットが少ない上に過重労働等のリスクがある、割に合わない仕事というのが多くの病院の印象になっています。現実的な問題として、使命感だけで存続させるのは難しいと言わざるを得ません。

 上記の問題を抱えている高知県の夜間診療なのですが、有効な打開策は打ち出せていません。しかし、飼い主様にとってはわが子同然の犬猫の危機ですので、人医療のようにいつでも診察が受けられる環境が求められるのは当然です。その心情を量りつつ、時代と風土に即した夜間診療の在り方を模索していく時期にあるのではないか、と常々考えます。